アズールレーン、イタリア艦実装記念!「サディア」艦の艦名の由来について
大人気艦船擬人化ソーシャルゲーム「アズールレーン」。今まで存在は知っていたのですが、イタリア艦が実装されていないこともあり手を出していませんでした。
しかし、何と今日から始まるイヴェントでイタリア艦が実装されるそうじゃないですか!
というわけで始めてみました。イタリア在るところに我在り。
今回は、そんな「アズレン」に登場するイタリア艦たちの艦名の由来について書こうと思います。っと、その前に「サディア」の名前の由来について。
そもそも、アズレン世界のイタリアである「サディア」。これは、英語版の表記だと"Sardegna Empire(サルデーニャ帝国)"、本家である中国語版の表記では「撒丁(中国語でサルデーニャ)」となっているそうです。
この「サルデーニャ」を英語読みでは「サルディニア」になります。これを一文字間隔で取れば、「サ(ル)ディ(ニ)ア」。はい、「サディア」の出来上がり!
つまりは、イタリア統一を成し遂げたサルデーニャ王国が名前の由来のようですね。となると他に両シチリアや教皇領が出て来たり...?(出てこない)
まぁ現在のイタリアでは「サルデーニャ」と言えば、一般的に名前の由来となったサルデーニャ島を指すことが多いです。皆さんご存じ、シチリア島に次いでイタリアで二番目に大きい島ですね。サルデーニャ王国の領土は勿論この島も含んでいたわけですが、実は本拠地は島ではなく大陸部のピエモンテでした。これは、元々サルデーニャ王国の前進だったサヴォイア公国の本拠地がピエモンテだったからです(もっと言えば、サヴォイア家発祥の地は現フランス領のサヴォワ(伊語読みでサヴォイア)でした)。
◇戦艦「コンテ・ディ・カヴール」
戦艦「コンテ・ディ・カヴール」の艦名の元になったのは、初代イタリア王国宰相のカヴール伯爵カミッロ・ベンソ。カヴール伯爵の伊語読みが「コンテ・ディ・カヴール(Conte di Cavour)」です。イタリア語で伯爵はコンテ(Conte)。
優れた手腕で大国の間を渡り歩き、イタリア統一を成し遂げた偉大な人物!彼の巧みな手腕によって、イタリア北部の小国であるサルデーニャ王国が、イタリア諸邦を統一して、そして統一されたイタリアは列強にのし上がったわけです。いわば、現代のイタリアの基礎を築いた人物、としても言えるでしょう。日本の世界史の教科書でもガリバルディやマッツィーニと共に「イタリア統一の三傑」として登場するので、世界史選択者であれば知っている人も多いと思います。
◇戦艦「ジュリオ・チェーザレ」
戦艦「ジュリオ・チェーザレ」の艦名の由来は皆さん後存じ、古代ローマの独裁官ユリウス・カエサル!イタリア語読みが「ジュリオ・チェーザレ」です。
日本では読み間違いで定着してしまったために「チェザーレ」と慣例的に呼ばれていますが、実際の発音は「チェーザレ」!「チェーザレ」は現在のイタリアでもよく人名に使われています。中には苗字でもあったり。
◇戦艦「リットーリオ」
戦艦「リットーリオ」の艦名の由来は、古代ローマの警士である「リークトルの~」を意味する形容詞から。ファシスト政権期には建築等に名前が付けられました。
例えば「リークトルのファスケス」である"ファショ・リットーリオ(Fascio littorio)"はファシズム体制の象徴(写真三枚目)。
◇駆逐艦「カラビニエーレ」
駆逐艦「カラビニエーレ」の艦名の由来は、イタリアの軍警察「カラビニエーリ」から。カラビニエーリは複数形で、単数形がカラビニエーレ。
黒と赤を基調とする制服が特徴的な「第四の軍」。
KAN-SENのカラビニエーレの服装もカラビニエーリの伝統的な制服がモデルです。よく「国家憲兵」と言われますが、実際はそうではありません。わかりやすく言えば、「有事の際は軍に、平時の際は警察に」という感じの組織です。管轄は国防省であるので陸軍、海軍、空軍に続く「第四の」軍事組織になります(ファシスト政権期にはこれに加えてファシスト党の民兵組織「MVSN(前身は黒シャツ隊)」が第五の軍で存在しました)。警察の場合、管轄は内務省になります。
◇重巡洋艦「ザラ」
重巡洋艦「ザラ」の艦名の由来は、ダルマツィア海岸の町であるザラ市(現クロアチア領ザダル市)から。 WW1まではオーストリア領で、戦間期に伊領の飛び地となりました。
第二次世界大戦時の連合軍による激しい絨毯爆撃を受けて町は完全に破壊され、「アドリア海のドレスデン」と呼ばれました。第二次世界大戦でイタリアが敗戦したことで領土はユーゴスラヴィア内のクロアチア領に組み込まれたため、現在はクロアチア領になっています。
重巡洋艦「トレント」の艦名の由来は、イタリア北部トレンティーノの州都トレントから。元々はオーストリア領南チロルの中心都市で、WW1でイタリアが勝利したことによってイタリア領になりました。ドイツ語読みは「トリエント」。要するにトリエント公会議開いた町です。
さぁ、イヴェント開始まであと少し!楽しみですね!
昨日夕方に始めたばかりなのでどの程度行けるかわかりませんが、出来ることなら全部欲しいとこです!