イタリア軍事史跡紹介：サレルノ ―サレルノ上陸作戦博物館―
サレルノ(Salerno)は大学で有名な南イタリア・カンパニア州の港湾都市。アマルフィ海岸の南端に位置し、これらの街の観光の場合には便利。サレルノ駅前からSITA社のソッレント行きのバスが出ている。勿論、アマルフィやポジターノあたりに泊るのが一番だが、アマルフィ海岸の町はホテルの価格帯が高くなるので、そういった場合にサレルノで探す、という手がある。
サレルノへのアクセスは容易だ。ナポリ中央駅からRで40分程度。レッジョ・カラーブリア中央駅からだと、フレッチャビアンカで4時間ほどだ。
歴史的にサレルノというと、ロンゴバルド人によるサレルノ公国も有名だが、近現代史ではやはり第二次世界大戦時の連合軍による「サレルノ上陸作戦」が有名だろう。上陸作戦は1943年9月9日から実行されたが、前日の9月8日にイタリア王国は無条件降伏宣言がされており、防衛側(枢軸側)はドイツ軍のみが担当した。
この上陸作戦の展示があるのが、「サレルノ上陸作戦・首都サレルノ博物館(Museo dello Sbarco e Salerno Capitale)」だ。アクセスは、サレルノ・メトロのアルボステッラ駅(Arbostella)下車、徒歩十数分の場所にある。名前から分かる通り、サレルノ上陸作戦に関する博物館であり、両陣営の軍装や連合軍側の車輛などを展示。それに加え「イタリアの首都」としてのサレルノの歴史も紹介している。南部に逃れたイタリア王国政府はブリンディジからサレルノに遷都したが、ここではその歴史も扱っているのである。トリアッティの「サレルノの転換」は有名だろう。入場料は€4で、学生は€2。営業時間は10時から13時、昼休みを挟んで16時から19時半まで営業。休館日は月曜。
