イタリア軍事史跡紹介：ガエータ ―第二次世界大戦時の潜水艦「R12」の艦橋―
ガエータ(Gaeta)はカンパニア州との境に近い港町。歴史的には両シチリア王国領で、リソルジメント期には両シチリア兵たちが最後の抵抗を行った場所として知られる。軍港都市としても知られ、現在では、アメリカ第六艦隊の母港として使われている。
アクセスはローマ・テルミニ駅からRで約1時間半、フォルミア(Formia)下車。フォルミアからはバスでガエータまで向かう。ローマから十分日帰り旅行が可能。
ガエータの「ガッリナーロ造船所(Cantiere Gallinaro di Gaeta)」には、第二次世界大戦時の潜水艦、R級潜水艦の「R12」の艦橋が展示されている。「R12」は日本とイタリア間の長距離輸送用の大型潜水艦として建造された潜水艦である。
1943年5月に建造が開始されたため、休戦時は建造中で、ドイツ占領期の1944年9月に完成した。1945年にドイツ軍によって自沈されたが、戦後に浮揚・修復され、イタリア海軍で使用、映画撮影にも使われている。1978年に除籍され、その後アブルッツォ州のオルトーナにて記念艦として保存されていたが、2011年にガエータに移動された。「R12」含むR級潜水艦の戦歴は同ブログの"「潜水艦大国」イタリアの潜水艦隊の活躍・第三部 ―海の狼たちの奮戦記―"の記事を参考にしてほしい。
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