さて、今回も前回に引き続き『「駄作機」とエース』シリーズを紹介して行こう。第二話は、IMAM Ro.57と「急降下爆撃機エース」のジャンピエロ・クレスピ(Giampiero Crespi)中尉についてのエピソードがテーマだ。 まず、ジャンピエロ・クレスピ中尉の簡単な紹…
今までイタリア空軍の様々なエピソードを紹介してきたが、今回は一風変わったテーマを紹介してみようと思う。それは、ズバリ!イタリア空軍のエースたちと、イタリアが誇る(?)愛すべき「駄作機」のエピソードだ。 第二次世界大戦時のイタリアには、CR.42やMC…
皆さんBuongiorno. お久しぶりです。最近ブログ更新できていなくてすみません...今回は久々に投稿しようと思います。今回は、イタリア支配期のアルバニアについて書いてみようと思います。 ◆アルバニア制圧まで ゾグ王とアルバニア軍 1939年4月、アルバニア…
「第二次世界大戦のイタリアは途中で寝返り、戦勝国になった」というコピペがネットでは蔓延している。 当然であるが、これは大きな嘘である。 確かに1943年の休戦後のバドリオ政権(イタリア王国政府)とパルチザンは、北部を支配するムッソリーニのイタリア…
今更ですが、「大イタリア祭2(Due)」お疲れさまでした!私はあの翌日から上五島旅行に向かったので、結構バタバタでした。 拙い私の発表でしたが、吉川先生と多田先生のお二人のフォローで助かりました。今回は、このような貴重な機会にお招き頂き、本当に感…
今週末、6月8日(土)開催の「大イタリア祭2(Due)」まで、もう残り僅かになってまいりました。「イタリア先生」こと吉川和篤先生と、多田将先生が主催の濃~いイタリア軍関連のトークイヴェントになっております! 大イタリア祭2(Due) ↓大イタリア祭2(Due)のUR…
東アフリカ戦線、それは第二次世界大戦時の戦線で最も孤立した戦場といっても過言ではない。スエズ運河を封鎖されてしまったイタリアにとって、この戦線への補給はS.A.S.の航空機による補給しか不可能であった。また、主戦場であった地中海戦線に比べ、東ア…
第二次世界大戦時、英国本土上空で激しい航空戦(所謂バトル・オブ・ブリテン)が繰り広げられ、ロンドンは空襲によって火の海になったことはよく知られている。この戦いの主役は防衛側の英空軍(Royal Air Force)と攻撃側のドイツ空軍(Luftwaffe)であったが、…
そろそろ記事が多くなってきたので、「どんなこと書いたっけ?」となることがしばしば起こるようになってしまった。記事の管理も難しい。 というわけで、今回は空軍関係の記事をここにまとめておこうと思う。 不屈の爆撃機エース、コジモ・ディ・パルマ大尉 …
戦功金勲章(武勲黄金勲章とも, Medaglia d'oro al valor militare)は、イタリア軍最高位の勲章で、戦場で最も素晴らしい戦功を挙げた者に対して贈られる勲章である。1793年、サルデーニャ国王ヴィットーリオ・アメデーオ3世によって設立され、リソルジメント…
さて、今回は久しぶりにイタリア海軍の話題にする。今回扱うのは、イタリア国内で見れる記念艦についてだ。イタリア国内には巡洋艦から人間魚雷まで、様々な艦艇が記念艦として保存されている。日本同様に第二次世界大戦の敗戦国なので、英国やアメリカと違…
前回のギリシャ戦線の記事は時間を掛けた割に出来が悪かったので削除することとした。今回は、その削除した記事の中で後に紹介する、と言っていたユーゴスラヴィア侵攻を指揮したヴィットーリオ・アンブロージオ(Vittorio Ambrosio)将軍について調べてみるこ…
前回のエットレ・バスティコ(Ettore Bastico)将軍について調べてみたが、今回もイタリア陸軍の将軍シリーズでやってみようと思う。今回はグリエルモ・ナージ(Guglielmo Nasi)将軍について調べてみる事とする。ナージ将軍は第二次世界大戦、本国から遠く離れ…
本来は前回の続きで人名由来の潜水艦名を調べた方が良いと思うが、今回はちょっとお休みで久々に陸軍関係について書いてみようと思う。空軍軍人については結構紹介したが、陸軍軍人については全然紹介していなかったので。 今回紹介するイタリア軍人は、北ア…
前回の更新に引き続き、今回のも第二次世界大戦時のイタリア海軍の艦名で人名由来のものについて調べる事とする。前回は大型・中型艦を扱ったため、二回目の今回は残りの小型艦艇(駆逐艦・水雷艇)について扱う。次回の三回目に潜水艦を扱う予定だ。今回は前…
第二次世界大戦時のイタリア海軍では人名を用いた艦名が多く採用されている。というか、第二次世界大戦時のイタリア海軍のみならず、欧州諸国やアメリカ諸国では人名を用いた艦名を採用する例は結構多い。寧ろ、人名を艦名に全く採用しない日本海軍が異質と…
第二次世界大戦時、イタリア軍の戦場はしばしば孤立した。例えば、まず最初に挙げられるのは東アフリカ戦線。1936年にイタリアがエチオピア帝国を征服し、その結果それまで植民地として保有していたエリトリア及びソマリアと合併して誕生した「イタリア領東…
ファシスト政権期のイタリアは中国市場を重要視し、中国での影響拡大を狙っていた。特に軍需関連分野の市場、特にイタリアが得意とする空軍の分野で中国政府にアプローチを掛けている。1933年、イタリア空軍は「イタリア空挺部隊の父」と言われるロベルト・…
「地中海の鍵」と呼ばれたジブラルタル。地中海の出入り口であるジブラルタル海峡を抑える要衝として知られ、スペイン継承戦争の結果ジブラルタルは英国の支配下となり、現在も英国の海外領土として機能している。第二次世界大戦時、地中海の制海権・制空権…
第二次世界大戦時、日本海軍航空隊はアメリカ本土に対して爆撃を実行した(アメリカ本土空襲)。しかし、実はこの手の「アメリカ本土に対する航空機による爆撃」というのはイタリア空軍やドイツ空軍でも同時期に考えられていたことだった。 特にイタリア空軍は…
今更ですが、先月の旅行で今までイタリアで行った都市が計100カ所を超えて、計101カ所になりました!(2019年4月現在) イタリアの都市は町それぞれに個性があり、「チェントチッタ(Cento Città, 百の都市)」と言われており、百通りの個性がある、とよく言われ…
以前、イタリア戦争映画をブログでいくつか紹介したが、イタリア空軍映画については紹介していなかった。これは、自分自身が当時イタリア空軍について全く無知であったからであるが、ある程度イタリア空軍の知識が増えてきたので、これを機に色々調べてみた…
イタリア空軍が2013年に作成したポータルサイトで、"I grandi aviatori(偉大なる飛行士たち)"というサイトがある。こちらでは、「イタリア空軍の父」イタロ・バルボ元帥や、初の欧州-極東飛行(ローマ-東京飛行)を達成したアルトゥーロ・フェッラーリン、数々…
戦間期のイタリア空軍は世界的にも先進的で、以前ブログで紹介したフリオ・ニクロ・ドッリオ(Furio Niclot Doglio)のようなテストパイロットたちによって、数々の世界記録を達成したことでも知られている。そんな中で、イタリア人パイロットが達成した世界記…
今回の更新は普段とは違い、イタリアの観光情報を載せようと思います。今後、こういう感じの更新も増やしていこうと思っています。今回紹介するのは南イタリアのカラブリア(カラーブリア)州。カラーブリア州はイタリア半島を「ブーツ(Stivale)」に例えると、…
第二次世界大戦の各国空軍/航空隊のトップエースというと、ドイツ空軍のエーリヒ・ハルトマン、フィンランド空軍のエイノ・イルマリ・ユーティライネンなどはパッと知られている。しかし、第二次世界大戦におけるイタリア空軍のトップエースというとどうだろ…
アニメ『荒野のコトブキ飛行隊』を見ていた際に、日本の戦闘機「震電」が出てきたので、「そういえばイタリアにもこんなんあったよなぁ」と思ってちょっと調べてみました。その名は、「SAIアンブロジーニ S.S.4」。初飛行は何と1939年3月で、何と第二次世界…
皆様、お久しぶりです。3月初めにちょいと四度目の南部イタリア遠征に行って参りました。やはり南イタリアは良いですね!天気が良くて、食事も美味しく、物価も安く...観光客にとっては本当に天国です。さて、今回は別に旅行の話をするわけではありません。…
アニメや漫画、小説などで展開される『ストライクウィッチーズ』のキャラクター(ウィッチ)達は、実在した第二次世界大戦時のエース・パイロットたちをモデルとしている。その中には王立イタリア空軍(Regia Aeronautica)をモデルとした「ロマーニャ空軍」のキ…
ファシスト政権下のイタリアでは、ナチス・ドイツへの接近に伴い、所謂「人種法(Leggi razziali)」と呼ばれる一連の反ユダヤ法案が成立した。しかし、ここで勘違いしてはいけないのは、それ以前のイタリアでは概して「イタリア・ファシズムとユダヤ人の関係…